12/24/2010
乱暴と待機
金沢シネモンドでやっていたので観て来ました。
一言で言えば
登場人物4人が総じてクズで良い
原作も読んでいたのですが、とても楽しめました。(ただ、結構忘れている部分はあった)
90分という時間が最適な映画で、本の内容を余す所なく映画にしている感じ。本谷有紀子さんは脚本家でもあるらしいので、その辺り物語の進め方とか構成がもともと映像向きなのかもしれません。
映画の内容は
何より
小池栄子の演技ヤバい
イラッとする感じ上手すぎる。もうこれは多分キャスティングの成功でしょう。
最初こそ登場人物の演技だとかに違和感を覚えるんですが、段々慣れてきてブラックかつシュールな笑いを誘う感じは原作そのままでした。
こう、「少し過激でなりふり構わない苛立ち、そして惰性で続く日常」がある
のがこの人の(乱暴と待機の)味なんですが、それが本当にうまく映画で出ていたと思います。
日常が狂ってるんだけど全員が「自分は正しいんだ」って思い込んでて、でも間違ってる事も気付いてるっていうのがこの物語にある雰囲気なんですが、映像化するとその狂いっぷりがイイ味出しまくってます。
自転車が部屋に突っ込んでくるシーンがあるんですが、それが当然のように話が進むんですよ。
あとは仲良くもない4人がキャッキャしながら人生ゲームしてるとことかイー具合に気持ち悪くて、あのシーンがこの映画の全てを表わしていたと思います。
また、音楽のズレた感じが、彼らが総じてクズでどこか間違った方向にズレている感じを出してます。主題歌の相対性理論の雰囲気がそのまま効果音?になってますね。
主題歌のチョイスも言うことなしです。
本だと結構、淡々とストーリィが進む感じだったんですが、映画にすると「覗き」「性格の悪さ」あたりが強調されてて、まさに『乱暴と待機』ってタイトルが納得いきます。
非常に良い映画でした。
…ここ最近は地雷踏んでないですねw
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